痛みの症例 1
こんにちは。
陽光堂鍼灸院の斎藤です。
前回までは痛みについての分類方法と、対処方法をざっとご紹介してきました。
ここができるとかなり良くなっていく確率は上がってきます。
やっぱり分析は大事ですね。
今回は、当院での腰痛の症例についてご紹介します。
1・主訴:腰痛(特に夜中に痛くなり、夜は熟睡できない)
- 68歳女性(初診時)、既婚
- 3年ほど前から腰痛が悪化する。(腰痛そのものは20代から)
- 睡眠中に寝返りをうつと激しく痛む。その後眠れず(ここ半年ぐらい)
- 朝方は、特に激しく痛む → しばらく座っていて、マシになる。 → その後立ち上がって30秒ぐらいすると、動けるようになる。
- また、昼間は30分以上動き続けると、睡眠中とは別の痛みが出現する。
- 痛みがきつくて、ここ半年は家事から何から何もしたくない。外にも出たくない。
- 幼少のころから、神経過敏な傾向あり。(他人の作った食事が食べられない。親以外の作った「おにぎり」は、いまでもアウト)
現症は、こういう感じでした。水の代謝が悪いようで、ひざ下を中心にむくみがあります(圧痕残る)。
この患者様の場合、主訴が腰痛なので、一番症状のきつく出ている、朝起きがけの症状を重視して「④痺証」と見立てて治療を開始。(水の代謝の不良によるもの)
初回、膝の内側のツボ、1ヵ所を使って、30分刺しっぱなし。治療後にトイレの回数も増え、夜は痛みが減少して眠れるようになる。
その後も、週に2回ほど治療をつづけて、4回治療したところで、夜の痛みはだいぶ良くなる。眠れるようになってきて、このころから、少しずつやる気も出くるようになっています。
痛みとか、骨折などで動きにくい状態になると、いわゆる「うつ」のような症状に移行することがあります。
この患者様の場合は、身体の不調が精神に影響を及ぼしていくという症例かと思います。
ケガは、怖いです。
では、ご自愛ください。
陽光堂鍼灸院
斎藤隆行 拝