痛みについて 7

こんにちは。

陽光堂鍼灸院の斎藤です。

 

今回も、前回の続きです。

 

4・外からの影響で(冷えや湿気)、身体の中の流れが悪くなる。(痺証


普段は何でもないような寒さや湿気などでも、体調の程度によっては、痛みを生じる原因となることがあります。身体のめぐりが悪くなってくる、典型的な状態です。

朝起床時とか、昼寝から目覚めたときなど、睡眠から覚めた状態の時に、結構激しい痛みになることがあります。睡眠中は、身体を巡るものの勢いが低下するのが原因です。なので、痛む個所をじわじわと動かしていくと、だんだんと良くなっていくのも、傾向の一つです。

この場合の症状では、一日の中でも、痛みの程度に差があることが多いです。
また、甘いものの取りすぎとか、お酒飲みすぎとか、脂っこいものばかり食べてたりすると、胃腸に負担がかかりすぎて、症状になることもあります。身体に湿気ができやすくなるからです。


仮に飲食に由来する「痺証による腰痛」だとすると、胃腸の調子を整えつつ、身体の湿気を調整するツボのうち、反応のあるツボをつかって鍼灸治療をしていきます。


漢方薬で・・・ということだと、「疎経活血湯」が候補に挙がってきます。
※ この例の場合の腰痛には、「疎経活血湯」が適応と考えらるためで、腰痛なら「必ずこの漢方薬というわけではありません」。

 

これまでいろいろとお伝えしてきました。
要点は、症状の原因と、どういう条件で悪化するかということが重要で、「症状だけをみて治療をしていくわけではない」ということです。このように治療をしていくと、良い方向に向かいやすくなりますし、そうならなかったときに修正もしやすいので、とても大事なことです。


たとえば、肩が凝ってるからと言って肩にあるツボを取るとは限らないし、腰痛だからと言って、腰のツボで治療をするとも限りません。

これまで、痛みについての一つの対応のしかたを、お伝えしました。

では、ご自愛ください。

 

陽光堂鍼灸

 斎藤隆行 拝

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